リノベーションするのに必要な図面はどれだけいるかご存じでしょうか?リノベーション会社によっては、1枚の平面図とスケッチ程度のものしか用意しない所もあります。
見積もりや工事をするのに基本となるのが「図面」です。今回は、リノベーションで最低限必要な図面について説明していきます。
リノベーションにそもそもどれだけの図面が必要?
リノベーションに限らず新築住宅でも同じですが、工事をするには「図面」という物が必要になってきます。図面といってもどんなものがあるのか見当がつかない・・・
皆さんがよく目にする図面の中でいうと、平面図ではないでしょうか?平面図は、その工事の基本となる図面ですので間取りや部屋の大きさなどを検討する時に、皆さんが一番最初に目にする図面です。
この平面図では、縦と横の大きさしか現されていないので「高さ」がわかりません。つまり平面図は、大きさを示す図面です。棚の位置や長さなどを平面図に記入していても、その棚がどれくらいの高さに設置されるか、までは平面図ではわかりません。では肝心の「高さ」はどんな図面で表されるのかを次にお伝えしていきたいと思います。
高さを表す図面が「展開図」という図面
平面図に「棚板」と記載されていても、その棚板はどれくらいの高さで取り付けられるのでしょうか?もしかしたら手の届かない高い所などに取り付けられるかもしれません。
また部屋の天井の高さは、どれくらいの高さになるのかまでは、平面図ではわかりません。そこで「高さ」を現す図面が、「展開図」と言われる図面です。
展開図は、部屋の中心に人が立って時計回りにそれぞれの壁の面を見た時の図面になります。この展開図には、棚板の取り付け高さや壁の仕上げなどが記入されます。また天井の高さも記入されるので、平面図では解らなかった「高さ」がこの展開図でわかるようになっています。
何処にどんなドアを使うのかを示す建具表・建具伏図
高さや大きさが解る図面をみてきましたが、部屋に付く「ドア」の幅や高さ・そのドアは、どんなドアなのか、そしてどこのドアなのかが、平面図や展開図ではわかりません。
ドアに採光のガラスがあるのかないのか、なども気になる所ではないでしょうか。そこでこれらの事を現すのが、「建具表・建具伏図」といわれる図面です。
建具伏図と言われる図面は、平面図に似ていますが、平面図の様に寸法が示されているのではなく各ドアの部分に番号が割り当てられています。その番号を元に一覧表にしたのが建具表といわれる図面になります。
建具表には、ドアの大きさや幅、ガラスの有無、鍵の種類どんな材料を使いドアが、どれだけの厚みがあるのかなどが記載されています。これにより部屋に付くドアが、どんなドアなのかが一目でわかるようになっています。
コンセントや照明器具の位置を現す図面
ここまで見てきた図面は、どちらかと言うと部屋の大きさや高さ・ドアの形状などといった空間に関する図面でしたが、コンセントやテレビの位置・照明器具の種類や位置はどんな図面でわかるのでしょうか?それらを示すのが、「電気計画図」と言われる図面です。
電気計画図には、コンセントの位置やテレビ・電話の位置が示されています。またコンセントが2口なのか3口なのかもこの図面で表されています。
一方照明器具の方は、どんな照明器具が付くのかやスイッチの位置などが記載されているので、どこにスイッチがあってどんな照明器具になるかがわかるようになっています。
キッチンなどの姿図や詳細図
平面図や展開図などでは、表せないのがオリジナルのキッチンや洗面台を作るときです。その場合、姿図や詳細図と言われる図面に大きさや幅・引出しの位置や使う材料などが記入されます。
各部屋の仕上げを現す仕上げ表
各部屋の仕上げは、平面図に記入されることもありますが、本来は「仕上げ表」という表に記入されるのが一般的です。各部屋には、どんなフローリングが使われて、壁や天井にはクロスが張られるのか、それとも珪藻土や塗装仕上げなのかが一目で判断できるように示されているのが、「仕上げ表」といわれる図面です。
まとめ
今回のおさらい
- 図面はどれだけ作成するのか確認
- 平面図と手書きのスケッチ程度では工事ができない
- 図面は誰が書いているのかもチェック
リノベーションで必要な図面をみてきました。これ以外にも部屋のイメージが解るパースと言われる図面もあります。しかしパースは、どちらかと言うと部屋のイメージを掴むものです。実際にリノベーションの工事をするには、上記でお伝えしてきました図面が最低必要です。
よく平面図とパースだけで、リノベーション工事をされている所もあります。しかしそれでは高さがなどが解らず、思っていた高さに棚板が取り付けられていないなどと言った事がおこります。
そうならない為に、リノベーションの依頼先には、どんな図面で工事されるのかを事前に確認することをおすすめ致します。図面は、工事の元なる事をお忘れなく。
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