中古の戸建て住宅をリノベーションする方が年々増えてきています。マンションとは一味違う戸建て住宅。様々な構造があるのが戸建て住宅の特徴です。木造だったり鉄骨造だったり、はたまたマンションの様に鉄筋コンクリート造だったりと色んな工法で建てられています。
そんな中古住宅の戸建て住宅をリノベーションするときには、さまざまな部分を確認する必要があります。例えば木造ならばどんな風に梁が掛けられているのか?や各階の床組はどんな風になっているのか?など解体してみないとわからないところが多々あります。
今ちょうど「シェアハウス」のリノベーションに携わらせてもらっています。この物件も解体するまでわからない所だらけでした。いざ解体してみると、基礎に損傷があったり土台が腐っていたり、漏水があったりと想定外のことが現実に起こってきます。こういった部分は、実際に解体して初めてわかることのひとつです。
また戸建て住宅のリノベーションでは、必ずと言っていいほど「柱」が取れるのか?取れないのか?といった部分が間取りに大きく影響してきます。上階の梁を支えていたりする柱は基本取れませんが、梁を追加してあげたり柱の位置をずらしてあげたりすることで、取れる場合もあります。
これらも実際に「解体」してみないとわからない部分のひとつです。なので戸建て住宅のリノベーションは、確定していた新しい間取りが、解体後に再度変わるという事がざらにあります。これはマンションでも起こりえる事ですが、戸建て住宅の特に木造住宅の場合は、必ずと言っていいほど変更が発生します。
ここでよくありがちなのが、「あの柱や梁が邪魔だから移動したらいい」という発想。こういう発想は、はっきりと言って「設計者」として無責任です。家はバランスよく建てられているので安易に柱を移動したり梁を取ったりするのは、バランスを崩す原因。
なので戸建て住宅のリノベーションでは、解体後の柱や梁の位置関係を入念に確認することが大事なんですね。また土台が腐っていたり、基礎になんらかの問題が発生している場合もこの機会に確認し、問題があれば改善してあげる。戸建て住宅に限ったことではなくマンションでも、解体後は構造に問題がないかをきちんと確認することが、まず大事です。